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嗅覚障害

匂いがしない…
鼻は通っているのに…
嗅覚障害とは

嗅覚障害とは、匂いを感じにくい、匂いがわからないといった症状のことです。鼻腔には、嗅粘膜という匂いのセンサーがあり、脳に伝わることで匂いを感知します。この経路のどこかで炎症などが起こると、鼻は通っていても嗅覚障害が起こることがあります。

このような症状に
該当しませんか?

以下の症状に当てはまる方は、嗅覚障害の可能性があります。

  • 匂いを感じにくい
  • 匂いがわからない
  • 本来とは違う匂いがする
  • 何をかいでも同じ匂いがする
  • かなり意識しないと匂いがわからない
  • わかる匂いとわからない匂いがある
  • 弱い匂いを強い匂いに感じる
  • 食事をしても味がしない
    など

嗅覚障害の原因や種類

嗅覚障害の原因や種類は、以下の3つに分類されます。

  • 気導性(呼吸性)嗅覚障害
  • 嗅神経性(嗅粘膜性)嗅覚障害
  • 中枢性嗅覚障害

最も多いのはいわゆる蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎で、次いで風邪、頭部外傷の順だとされています。
その他としては、アレルギー性鼻炎、薬の影響、脳疾患、先天異常、加齢などが挙げられます。

気導性(呼吸性)
嗅覚障害

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが原因で、匂いのセンサーである嗅粘膜が遮断されている状態です。
慢性副鼻腔炎、特にポリープ(鼻茸)を伴う症例で多いとされています。

嗅神経性(嗅粘膜性)
嗅覚障害

嗅粘膜にある嗅神経に障害が起こっている状態です。
ウイルス感染により嗅細胞が障害されるケースと、外傷により嗅神経が直接障害されるケースがあります。

中枢性嗅覚障害

脳梗塞・脳出血・脳腫瘍・脳挫傷・頭部外傷などが原因です。
また、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経変性疾患でも、嗅覚障害を合併することがあります。

匂いがしないのは
新型コロナウイルス感染症の
可能性も…

嗅覚障害は、新型コロナウイルス感染症でも見られる症状です。
報告によると、感染者のうちおよそ40%程度が嗅覚障害や味覚障害を自覚していると言われています。
嗅覚障害の症状がある場合には、来院する前に一度電話で問い合わせましょう。

嗅覚障害の検査・診断

嗅覚障害が疑われる場合、まずは問診によって自覚症状、現病歴、服用中の薬などを確認します。
その後、基準嗅力検査(T&Tオルファクトメーター)を行い、感知した匂いの濃度の平均値から判定します。

嗅覚障害の治療

気導性(呼吸性)
嗅覚障害の場合

副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎など、原因となる疾患に応じて、内服薬やステロイド点鼻薬を用いた治療を行います。
副鼻腔炎の場合はまず内服治療を行い、改善しなければ手術が検討されます。
また、鼻中隔湾曲症が疑われるケースでは、鼻中隔矯正術や、粘膜下下鼻甲介切除術などを検討します。

副鼻腔炎の詳細はこちらへ

アレルギー性鼻炎の詳細はこちら

嗅神経性(嗅粘膜性)
嗅覚障害の場合

嗅覚障害の原因がウイルス感染や薬の影響などの場合、ビタミンや漢方薬の内服治療を行うのが一般的です。
味覚の再生を促進する亜鉛が不足している場合には、亜鉛製剤が処方されます。
また、嗅覚刺激療法というリハビリを行うことによっても、症状が改善されることがあります。